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女性税理士の年収はいくら?初任給は?売上アップ策とともに解説

女性税理士の年収はいくら?初任給は?売上アップ策とともに解説

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、女性税理士(勤務税理士)の平均年収は約555万円です。税理士はライフスタイルに応じた働き方を選択できるなど、女性が能力を発揮しやすい職業であり、女性税理士の割合は現在の約15%から今後増加すると予測されています。

本記事では女性税理士の平均年収や初任給、メリット・デメリット、女性税理士が売上を増やすポイントについて解説します。

税理士のうち女性税理士の割合

日本税理士会連合会の発表によると、2024年3月末時点 における税理士登録者数81,280名のうち女性税理士は12,826名、全体の約15.8%です。

女性税理士の割合は15.8%と高くはありませんが、最近の税理士試験合格者数では女性の割合が高まっており、今後は女性税理士が増えると予測されています。2023年度税理士試験合格者をみると、5科目到達者600名のうち女性が141名(23.5%)、一部科目合格者6,525名のうち女性が1,978名(30.3%)を占めています。

【引用】2023年度(第73回)税理士試験結果表|国税庁

女性税理士(勤務税理士)の平均年収

厚生労働省が発表した2023年賃金構造基本統計調査によると、女性税理士(従業員数10名以上の事務所における勤務税理士、公認会計士を含む)の平均年収は555.1万円であり、男性税理士の平均年収737.8万円と比べるとやや低い額となっています。

女性税理士(勤務税理士)の平均年収
【引用】2023年賃金構造基本統計調査(第14表)|厚生労働省より作成(原資料から千円の位で四捨五入しています)

女性税理士の初任給

初任給について、上記の賃金構造基本統計調査のうち経験年数0年のみを平均年収としてみると、女性税理士の初任給は25.8万円、初年度の年収は326.4万円となります。
男性税理士の初任給31.4万円、初年度の年収402.5万円と近い金額となります。

女性税理士の初任給
【引用】2023年賃金構造基本統計調査(第14表)|厚生労働省より作成(原資料から千円の位で四捨五入しています)

女性税理士の平均年収は経験年数に比例

税理士の年収は経験年数に伴って上昇することが一般的であり、女性税理士においても同様です。経験年数5年目以降に給与水準が上昇し、年収約650万円の水準となります。

女性税理士の平均年収は経験年数に比例
【引用】2023年賃金構造基本統計調査(第14表)|厚生労働省より作成(原資料から千円の位で四捨五入しています)

女性が税理士として働くメリット・デメリット

税理士は男女の性差に関係なく、努力に応じて顧問先から高い評価と収入を得られる職業です。また開業税理士という働き方が可能であり、女性税理士の約68%が開業税理士です。
しかし、女性が税理士という職業を選択することにメリットがある一方で、男性と同様にデメリットもあります。

女性が税理士として働くメリット

全国女性税理士連盟の調べによると、女性にとって税理士という職業の魅力として次の内容があげられています。

  • 税理士試験は1科目ずつ合格すればよい“科目合格制”で女性のライフスタイルに合わせて受験しやすい
  • 法人の勤務、個人の勤務、開業、勤務との兼業など、働き方が選択できる
  • 税法は毎年変わるが勉強さえしていれば、ライフスタイルに合わせて休んだり、復帰したりできる
  • 国家資格であるため、就職に強い。税理士の募集は全国にあるため、例えば夫の転勤先においての就職なども可能である
  • 「きめ細かい」「優しい」「親切」などの比較的女性の特性といわれる長所を存分に活かせる

【引用】女性にとっての税理士の仕事|全国女性税理士連盟

女性が税理士として働くデメリット

女性が税理士として働く際の主なデメリットは次のとおりであり、男性税理士とほぼ同じです。

  • 繁忙期が長く、長時間労働など激務となることがある
  • 税法改正などに合わせた継続的な勉強時間を確保する必要がある
  • 出産や育児などで一時的に顧問先担当から離れることがある

女性税理士の場合、出産や育児のために顧問税理士として対応できない可能性があります。このため顧問先によっては顧問契約を継続できない場合や、人手不足で後任の税理士に十分に対応してもらえない危惧を想定することもあります。
税理士側の事情で顧問契約を継続できない状況となった場合を事前に想定しておくことが大切です。

女性税理士が求められる顧問先とは

顧問先から女性税理士を求められる代表的なケースは次のとおりです。

  • 女性向けビジネスの男性経営者
  • 同性への相談を好む女性経営者
  • 女性の細やかな気配り、丁寧な応対などを期待する経営者
  • 人当たりの良い女性税理士を好む経理担当者がいる企業
  • 男性が急逝した場合の女性相続人

気配りや優しさなど、個人の性格や顧問先との相性に影響される部分はあるものの、女性税理士は男性・女性の両方から求められるといえます。

また近年は女性の新規開業が活発です。新規開業者をみると、日本政策金融公庫の『2023年新規開業実態調査』では新規開業者の24.8%は女性であり、今後は女性社長が増加すると予測されており、女性税理士の活躍の場が増えることが期待されています。
【参考】2023年度新規開業実態調査|日本政策金融公庫

女性税理士が働きやすい事務所となって売上を増やすポイント

税理士事務所は人手不足が続いているため、優秀な女性税理士が離職すると大きな損失となります。
女性税理士がライフステージの変化に応じて長く勤務し、無理なく能力を発揮できることで、事務所の収益向上を進めることができます。

女性税理士が働きやすい事務所づくりのポイント

女性税理士が働きやすい職場となる主なポイントは次のとおりです。

  • 産休・育休、ファミリー休暇などの整備
  • リモートワーク、時短勤務やフレックスタイム制の導入
  • 顧客管理、進捗管理などの見える化
  • 女性の事情に配慮した事務所内の雰囲気づくり

産休・育休制度は女性スタッフが最も気にする事項のひとつです。気兼ねなく休みをとれるよう、制度導入とともに実際に取得できる体制を整えましょう。

体調や家庭に配慮した多様な勤務形態の導入がおすすめです。さまざまな働き方の導入は男性税理士にとっても職場の魅力のひとつとなります。

体調や家庭の事情による急な休暇・休職が想定されます。後任者が戸惑う、業務が滞留するなどの影響を減らすため、顧客情報や面談記録、業務進捗状況などを“見える化”しましょう。業務や進捗管理方法が属人化しないよう、会計事務所向けの顧客管理・タスク管理システムを導入すると効率的です。

上記の施策は事務所内のスタッフの理解を得られてこそ効果を発揮します。周囲のスタッフが協力しやすい雰囲気となるよう意識付けを図っておきましょう。

女性税理士の悩み事はサポートツールを活用

女性税理士が仕事と家庭を両立するための悩み事は男性税理士に共通するため、女性税理士が活躍するツールを導入することで、事務所全体の生産性向上を期待できます。

女性税理士の悩み事と解決ツールのパターンについて、全国約1,700事務所が利用している「経営革新等支援機関推進協議会」のサービスをもとにまとめると次のとおりです。

女性税理士の悩み事協議会のサポートツール
急な休みで周囲に負担をかけたくない
業務進捗を細かく説明する時間がない
業務進捗・タスク管理が容易なクラウド型業務統合システム
『会計事務所の業務 with kintone』
休職や短時間勤務をしたいが事務所が人手不足人財採用から育成までワンストップ対応
『HRパッケージ』
休職中に担当を任せる後輩スタッフを育成したい動画研修プログラム 『ACADEMY』
新人スタッフが顧問先へ財務分析・提案をできるようにしておきたい財務支援システム 『F+prus』(エフプラス)
万が一の顧問契約解約に備える新規顧客開拓を効率的におこないたい各種制度活用の提案ツール 補助金などの申請書サンプル・マニュアル
同業事務所の実践例を知りたい

最新情報のセミナー

女性税理士事務所の新規開拓・付加価値化は協議会がサポートします

女性税理士の平均年収は約555万円と比較的高く、また柔軟な働き方を選択できる職業です。
ライフステージの変化による影響を受けやすい女性税理士が活躍できる事務所となるために、経営革新等支援機関推進協議会は、さまざまなツールの提供により事務所経営をトータルでサポートしています。

全国約1,700事務所が利用する経営革新等支援機関推進協議会のサービスは、月額30,000円(税抜)で利用できます。
事務所の経営にお悩みがある会計事務所様は、ぜひ経営革新等支援機関推進協議会のサービス活用をご検討ください。

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経営革新等支援機関推進協議会
経営革新等支援機関推進協議会は、株式会社エフアンドエムが運営する会計事務所向けの支援団体です。2014年4月に設立し現在では、全国1700以上の会計事務所が正会員として参画しており、中小企業支援制度についての勉強会・システム提供を通じて全面的にバックアップしている。