会計事務所支援ブログ

税理士の効果的な集客方法とポイント、差別化方法を解説

多忙な経営者に関心をもってもらうためには、効果があがる営業と集客の仕組み作りが大切です。

本記事では、税理士事務所がおこなう営業と集客方法のポイントをわかりやすく解説します。

税理士事務所における集客

税理士を取り巻く環境は、今後も厳しくなるといわれています。

これからも事務所を維持発展させるためには、顧問先となる事業者への営業と集客が欠かせません。

競争が激しい税理士業界

税理士業界が厳しいといわれる理由は次の3点です。

  • 同業者数の増加
  • 顧問先となる事業者の減少
  • 顧問先におけるニーズの高度化

税理士の登録者数は毎年約1,000名ずつ増加し、登録者数80,634人、税理士法人登録拠点数7,490拠点(2023年2月末時点)にのぼります。

一方、顧問先となる中小企業・小規模事業者の数は減少傾向です。

また顧問先のDX化がすすむことで、記帳などのニーズは縮小していくと言われています。

【参考】税理士登録者数|日本税理士会連合会

【参考】2020年版中小企業白書|中小企業庁

集客できている税理士事務所の特徴

顧問先が増えている事務所の特徴は、次の2つであるといわれています。

  • 資産税、国際税務など得意分野が明確な事務所
  • 資金繰り相談、補助金申請支援に力をいれている事務所

コロナ感染症が流行していた期間に顧問先が増加した事務所は、資金繰り相談と補助金申請支援に力をいれているといわれています。

今後は「コロナ禍で負債が増加した事業者への資金繰り支援」が増えると見込まれます。

営業・集客でアピールすべきポイント

アピールすべきポイントは、「経営者の関心事」が高い分野で「事務所が提供できるサービス」にあります。

忙しい経営者に優先的に関心をもってもらうためには、経営者の関心度が高いテーマである「売上」「人材」「補助金」「資金繰り」を切り口にする必要があります。

なかでも、税理士業務と親和性が高い「補助金」「資金繰り」がアピールしやすいテーマです。

事務所で補助金や資金繰りに関する本業支援サービスを提供できることを訴求することで、受注につなげやすくなります。

補助金申請支援

事業再構築補助金など既に有名な補助金であっても、制度改正により対象となる事業者が増えていることもあります。

最新の情報を提供することで、補助金申請支援業務の受注につながります。

補助金申請支援は取組みやすく、顧問先の事業内容を詳細に把握できる良い機会です。

積極的に情報提供し、受注につなげましょう。

事業再構築補助金

財務改善支援

財務改善支援の主な業務は資金繰り改善と資金調達への支援です。

財務面の診断サービスを切り口に、融資などの資金調達支援へつなげましょう。

財務分析で判明した課題を踏まえて、事業計画書の作成やシミュレーション、借入のリファイナンス(借り換え)などの資金繰り安定化への助言をおこないます。

財務改善支援は、「コロナ借換保証制度」による借り換えの提案と組み合わせると効果的です。

また、経営改善計画策定支援事業を活用することで、顧問先の費用負担を抑えつつ、モニタリングの受注にもつながります。

税理士事務所を差別化する方法

事務所の差別化は、税務・会計業務以外の分野でのアピールが有効です。

税務・会計業務をおこないながら、補助金申請などに力を入れるための具体策は次の4つです。

差別化できるツールの導入

事務所を差別化しやすいツールは、「マーケティングツール」と「財務分析ツール」の2つが挙げられます。

マーケティングツールとは、事務所から情報を発信する仕組みづくりを補助するツールです。

経営者からの相談を待つ姿勢ではなく、事務所からさまざまな情報を定期的に発信することで、経営者からの相談を促します。

財務分析ツールは、いわゆる財務分析のレポート生成を担います。

事業計画書も作成できるツールも登場しています。

財務分析ツールを使えば、その後の事業計画書作成の受注につながりやすく、効率的です。

事務所からの情報発信

情報発信のポイントは、事務所から「定期的」におこなうことです。

補助金や税制の内容は、頻繁に改正されます。

改正によって対象者や対象範囲が拡大されるため、定期的な情報発信は顧客の潜在的ニーズを掘り起こす良いきっかけにもなりえます。

特に補助金は自社だけでの申請書類の作成は難しい、と考える経営者も多い分野です。

定期的に経営者の興味を惹きそうな情報を発信することで、相談してみようと考える経営者も増えていきます。

事務所経営の効率化

効率化のポイントは定型業務の効率化とマルチタスク化です。

定型業務の効率化は、顧問先への情報発信ツールの導入、フォーマット化された財務分析ツールの導入で実現できます。

マルチタスク化とは、税理士やスタッフが、税務・会計業務以外の業務もおこなえるようにする教育訓練をおこないます。

近年では、税理士事務所スタッフ向けの教育訓練講座を提供する企業も増えています。

教育訓練のアウトソース

本業支援業務を推進するためには、最新の情報を身に付けるとともに、顧問先へ提案できるようになるまでのトレーニングも必要です。

限られた時間の中で事務所スタッフを即戦力化するためには、本業支援業務に慣れた外部の教育カリキュラムを活用しましょう。

集客するには認定支援機関が有利

顧問先への本業支援業務を推進するためには、中小企業支援の専門家である証となる「認定支援機関」(正式名称:認定経営革新等支援機関)となることも視野に入れましょう。

認定支援機関となるには

認定支援機関としての認定を受けるためには、専門知識要件と実務経験要件を充足し、認定を申請することが必要です。

認定要件や手続きの流れは、以下のフローチャートがわかりやすく、参考になります。

【参考】経営革新等支援機関の認定(更新)基準について|関東経済産業局

顧問先からの目線

経営者は顧問先の経営に関する相談相手として、税理士をよく選びます。

一方で、「補助金申請などができる事務所か、実績があるのか、わからない」という不安も抱えています。

事務所が認定支援機関となることで、公的な認証を受けた専門家であることが確認でき、安心感につながります。

また認定支援機関としての業務実績は、経済産業省の『認定経営革新等支援機関 検索システム』において公開されるため、実績のアピールも可能です。

金融機関、専門機関との連携に有利

認定支援機関としての認定を受けることで、金融機関や中小企業活性化協議会などの支援機関との連携が円滑となります。

(早期)経営改善計画策定支援事業における事業計画策定費用の補助、伴走支援費用の補助などを受けられ、金融機関とも連携しやすくなります。

その結果、税理士としてだけでなく、中小企業支援の専門家の証を得られ、顧客の信頼獲得にもつなげる訴求ポイントとして活用が可能です。

また、信用保証協会や政府系金融機関からの融資においても、認定支援機関が関与することで、資金調達がより有利となる制度もあります。

  • 信用保証協会 経営力強化保証制度における保証料減免
  • 日本政策金融公庫(国民生活事業) 経営力強化資金の一部において融資対象
  • 日本政策金融公庫(中小企業事業) 事業承継・集約・活性化支援資金の利率低減

効果的な集客にご興味がある会計事務所様へ

当協議会は「認定支援機関である会計事務所を支援する」をテーマに、 2014年4月に設立し、現在では1700事務所が正会員として参画しております。

年間で5,000事務所が参加する 会計事務所限定の無料セミナーを受付中です。 事前予約が必要になりますので、 ご自身の関心のあるテーマにエントリーしてください。 お時間の許す限り、気になるセミナーをご視聴いただければ幸いです。

税理士の営業と集客は経営革新等支援機関推進協議会がサポートします

税理士の営業と集客は、株式会社エフアンドエムが運営する『経営革新等支援機関推進協議会』のサービスをご利用ください。

経営革新等支援機関推進協議会は、短期間でのノウハウ習得から収益化までをサポートしており、全国1,700の会計事務所様が参加しています。

経営革新等支援機関推進協議会から提供する豊富なツールを活かして、効率的な営業の実現が可能です。

経営革新等支援機関推進協議会のツール例
  • 販促ツール

すぐに使える顧問先向け制度の案内チラシをご提供。制度の活用ポイントやヒアリング項目も網羅しています。

  • FAS CLUB

顧問先への補助金案内を定型化。事務所への相談を促す仕組みです。

誰でも簡単に最適な資金調達環境の実現を提案できます。

税理士や会計士の業務支援をイチから学べる教育機関です。

まずは、14日間の無料トライアルをお試しください。

まとめ

税理士に求められているニーズは、税務・会計業務から顧客の経営支援へと移り変わってきています。

税理士としての営業と集客は、顧問先への支援ができることをアピールすることから始めましょう。

税理士事務所がおこなう顧客の経営支援(財務支援)についてのご相談は、ぜひ経営革新等支援機関推進協議会にお問い合わせください。

ABOUT US

経営革新等支援機関推進協議会
経営革新等支援機関推進協議会は、株式会社エフアンドエムが運営する会計事務所向けの支援団体です。2014年4月に設立し現在では、全国1700以上の会計事務所が正会員として参画しており、中小企業支援制度についての勉強会・システム提供を通じて全面的にバックアップしている。