税理士事務所は人手不足における対応や高付加価値化などが求められています。生産性を向上させる方法のひとつとして、記帳代行など定型業務のアウトソーシングがあります。
本記事では、税理士事務所が活用したい記帳代行サービスと活用方法について解説します。
目次
アウトソーシングを検討したい業務
人手不足やインボイス対応などで繁忙な税理士事務所においては、差別化が難しい定型業務やコスト負担が大きい業務をアウトソーシングすることで、より専門性が高い付加価値業務へと集中することを検討できます。
アウトソーシングを検討したい業務の具体例は『記帳代行』『補助金申請サポート業務』などです。
記帳代行業務
事業会社向けを中心に記帳代行サービスを提供する会社、会計事務所が多く存在し、競争が激しい分野です。差別化が難しいことに加えて、次のとおりさまざまな負担があります。
- 正確性が要求される
- 繁忙期に集中する
- 事務所スタッフへの教育訓練が必要
- 書類の追いかけ、不足書類の徴求、紙の帳票の電子化と保存の手間がかかる
補助金申請サポート業務
補助金申請のサポート業務は顧問先への本業支援業務として非常に有効です。一方、顧問先の補助金申請をサポートするためには、事務所側においてもさまざまなコストが負担となります。
- 種類が膨大で、検討可能な制度を探す時間が負担となる
- 公募要項などの改正が多い
- 補助金として採択されるための申請書類のノウハウを事務所スタッフに教育する時間が必要となる
記帳代行サービスを検討する時の注意点
記帳代行業務の外注化は、事務所の業務負担を大きく削減する効果が期待できます。
さまざまな会社、事務所が受託しているため、導入を検討する際はコスト以外に下記の点についても注意する必要があります。
- 書類の回収、保存作業が含まれるか
- 顧問先への不足書類の依頼に対応しているか
- 仕訳の品質は高い水準であるか、納期は守られるか
書類の回収、保存
書類の保存(電子化)については多くのサービスが対応しています。
書類の回収については、電子データでの回収(紙の領収書などは不可)が多く、紙資料が多い顧問先については一般的な記帳代行サービスは不向きです。
不足書類の徴求
事務所のスタッフにとって負担感が重く、業務の納期が遅れがちとなるため、アウトソーシングしたい作業のひとつです。
しかしながら記帳代行サービスの多くは顧客対応をおこなっていないため、事務所に負担が残ります。
品質水準
記帳品質は申告にも影響するため、事務所スタッフと同程度の正確さが望ましいです。また納期が短くとも、記帳対象が送信データの範囲内に限られることも多くあります。
貸借あわせや試算表の作成まで対応しているサービスを利用することで、事務所の負担をより軽減することができます。
記帳代行サービスの不満は『おくるダケ記帳』が解決します
一般的な記帳代行サービスは電子的に送信したデータの入力作業のみとすることが多く、以下のような不満感がみられます。
- 紙の書類は非対応
- 仕訳数が多い顧問先は従量制料金が負担
この『おくるダケ記帳』は「仕訳数にかかわらず定額制で、紙資料のまま、丸投げが可能」です。
<サービスの特長>
- 顧問先の規模(売上高)を基準とする定額制
仕訳数による追加料金は不要 - 紙の帳票書類に対応。
書類をスキャンする手間が不要
- 利用したいときにすぐに導入できて助かった
- 仕訳数にかかわらない定額制で計画建てた利用がしやすい
- 納期が守られるので安心
記帳代行業務をアウトソーシングするメリット
記帳代行業務をアウトソーシングする利点は以下のとおりです。
人手不足における対応
定型業務の削減は、人手不足に悩む事務所の労働時間を削減する有効な手段となります。
またスタッフの採用や定着率を気にする必要を減らすことができます。
繁忙期における業務集中の緩和
確定申告時期に業務量が増大する記帳代行業務を大幅に削減することができます。
スタッフへの教育訓練が不要
仕訳についてもスタッフの習熟が必要です。アウトソーシングすることにより、事務所で独自に教育訓練する必要がなくなります。
記帳代行のアウトソーシングで付加価値業務を拡充
記帳代行業務のアウトソーシングは付加価値業務を強化することを通じて、事務所の差別化と生き残りにつなげることができます。
税理士事務所の効率化・高付加価値化は協議会がサポートします
顧問先から税理士事務所へのニーズとして高まっている内容は、「税務・会計」と「本業支援」です。ほかの事務所との差別化が難しい税務・会計業務だけでなく、顧問先の内部課題の解決をサポートする本業支援業務を強化することが、顧問先から選ばれ続ける事務所となることにつながります。
会計事務所業務の収益化、付加価値化のお悩みは、経営革新等支援機関推進協議会へご相談ください。
協議会は会計事務所における本業支援業務のノウハウ習得から収益化までのサポートを月額30,000円(税抜)で提供しており、全国1,712の会計事務所で導入されています。(2023年8月時点)
<協議会の主なサービス>
- 最新情報を学ぶ定例研修
法改正や補助金情報だけでなく、顧問先支援の実践まで学べるカリキュラム『ACADEMY』を提供
- スタッフを即戦力化できる財務分析ツール『F+prus』
金融機関目線を踏まえた財務分析と事業計画自動生成ツールで、顧問先への財務分析と提案を効率化
- 補助金や優遇税制申請支援のサポート
多数の申請書サンプルと準備されているマニュアルで申請書作成支援が簡単
事務所の集客や本業支援業務の推進にお悩みの事務所経営者様は、認定経営革新等支援機関推進協議会へお気軽にご相談ください。
まとめ
人手不足、インボイス対応など税理士事務所における繁忙感が続いています。
事務所における定型業務の削減により、付加価値が高い専門分野へ注力する時間を確保することができます。また労働時間を削減することで、働き方改革における対応など事務所スタッフから「働きたいと思われる事務所」となることにつながります。
会計事務所の効率化、差別化のお悩みは経営革新等支援機関推進協議会へお気軽にご相談ください。